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【5年国債+0.65%】発行体どこだと思いますか?

5年国債+0.65%、具体的に言うと表面金利1.34%、発行価格@99.96で発行された債券があります。これどこか分かりますか?

トヨタ自動車です。

信じられませんよね。と言っても発行した時期は2009年2月でリーマンショック真っただ中の話です。今考えると買わない理由がなくて瞬間蒸発のように思えますが、当時金融法人向けのセールスをしていた私はしっかりセールスしないと全部捌けないという状況でした。絶対値が1.34%と高いだけでなく、国債と0.65%も差があるのにです。

(同時に10年で2.01%の表面金利のものも発行されましたがこっちはもっと苦労しました。本当に今考えるとあり得ないですよね。)

それだけマーケットはリスクオフであったと言えると思います。

2008年9月にリーマンブラザーズが破綻して、2009年入るとすぐにメリルリンチがバンカメに吸収され、2009年3月に株式市場はリーマンショック後最安値をつけるといった状況でした。

しかし、同じ2009年6月発行の5年国債+0.20%(1.073%)の5年トヨタ自動車はあっという間に完売しました。これは間違っても私のセールスとしての能力とは関係なくマーケットのセンチメントの違いです。

投資家の多くは下落中のものは手を出しにくく、回復を確認したら買いを入れやすくなります。「落ちるナイフには手をだすな」という相場の格言があります。株式投資では忠実に守った方が良さそうですが、債券投資においては少し違うように思っています。

債券投資において特に個人投資家は発行体が破綻しない限りある程度の評価損は気にする必要はありません(特に決算で誰かに見せるわけではないので)。そのためマーケットに引っ張られるなど外部的な要因で下落しているとき、さらに表面金利が高く保有期間中に十分なキャッシュフローが得られるなら落ちるナイフもつかんでいいと考えられます。

トヨタ自動車の例は極端な例かもしれませんが、債券市場には意外にそういう投資機会があったりします。円建ての市場では最近はほとんどそういう投資機会はありませんが、米ドル建ての市場では常にそういう機会を探すことができます。そこをうまく捉えると値上がり益も狙うこともできます。

ぜひ流動性のある米ドル建て債券市場を活用してはいかがでしょうか?

(証券会社が売出を目的に小口で販売している債券は流動性がないのでNGです。逆に10万ドル額面以上で販売しているものはほぼ大丈夫だと思います。但し、変に高い価格で買わないようにだけ注意してください。)