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よくある投資批判にそろそろ飽きが・・本当に大事なこととは?

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たまには仕組債の応援もしようかと

仕組債がいつも悪者のようにしか言われないのでたまには肩を持ってもいいかなと思い久しぶりに書きました。

たぶん「いまだにこんなことやってるの・・・??」というテーマで書いているコラムだと思いますが、少し違和感があったのでちょっとだけ書こうと思います。

1.毎日100回以上、毎月4億円の株式売買をする投資家

この投資家に関して何も評していないのですが、いまだに高頻度取引しているの??という感じの取り上げ方をされているように見えます。

結論から言って「自由でしょ!」と思います。

むしろ現在の方がデイトレーダーは増えているでしょうし、スキャルピングトレーダーと呼ばれる方も多く存在し短期で売買することに関してはかつてより新しい?モデルといってもいいのではないでしょうか?

意図として対面証券に電話して、正規の手数料(片道1%くらい)を払ってやっているのであればコストの無駄ということも言えますが、83歳の投資家ですのでもはや道楽としてやっている印象もあり、他人がどうこう言ったり、世の中への警鐘として取り上げるような対象ではないと思います。

2.毎月分配型のタコ足投信

毎月分配型のタコ足投信がいまだに人気があることについて批判めいた言い回しをしていますが、正直これに関しても世の中のニーズなら仕方ないのかもしれないと思います。

金融庁が直接毎月分配型投資信託への批判をして、各金融機関が営業方針を見直したにも関わらず、いまだに売れているということはそれなりの理由があるはずです。

正直私も理由は分かりませんが・・もしかしたら

  • 毎月分配をもらえると気持ちが安定する
  • どうせ証券会社が勧めるものは下がるし、簡単に売却させてくれないから分配金で少しでも回収しておこう

みたいな理由で毎月分配にしているのかもしれません。

後者の方は断る勇気がないという点に目をつむれば利口とさえ言えるのかもしれません。

と冗談のような話は置いておくとしても顧客にとって何か買う理由があるからこそ売れているのだと思います。少なくとも証券会社はコンプライアンス上毎月分配を積極的に売る姿勢は持っていないはずですので。

3.株式を参照する仕組債(EB債またはエクイティリンク債)

著者が愕然としているのは「米エヌビディア株とAMD株を参照する仕組み債」とのことです。

これは対象となる株式の動きを参照して受け取れる金利や元本が変わるというものです。

著者が愕然としている理由はこんなところです。

アップサイドがゼロでダウンリスクしかないと言う仕組み
だからだそうです。

ほんと?と思いませんか?

リターンがまるでなくてリスクしかないなんて金融商品はコンプライアンスの厳しいこのご時世金融機関が販売しているわけがありません。

実際にコラムの中にも「金利は8%」と書いてあるではありませんか!

つまりアップサイドは金利なわけです。

実際にどのくらい受け取れるかは債券の保有期間や参照する株式の状況によって変わりますが、リターンはゼロではありません。

そして著者はこんなことも言っています。

(金利の)原資はおそらくオプションのプットの売りの保証金であろうから「金利」ではない

だから?って感じです。

もらえるお金が発行体が借金の金利として払っていようが、オプションを売却して受け取ったプレミアムとして受け取っていようが投資家にとってはリターンであることに変わりはありません。

実際のオプションのプレミアム(著者は保証金と表現)を受け取ると総合課税になりますが、仕組債という形なら分離課税の20.315%で済むのでむしろオプションプレミアムを直接受け取るよりも個人投資家にとってはいいとさえ言えます。

文中に「記者は仕組みを知らないのだろう」とありますが、このコラムを読んでいる限りこのコラムの記者こそきちんと仕組みを理解していないことを分かってしまいます。

「米株を参照しているから為替リスクも伴っているはず」とありますが、為替リスクは参照株式によるものではなく、投資元本に依ります。

米ドル建ての仕組債を購入すれば為替リスクはありますが、円建ての仕組債に投資すれば為替リスクは発生しません。

株式はあくまで株価という数字を参照するだけです。同じ通貨間なら償還時に参照株式そのもので償還されることがありますが、円建てで米株参照のような場合は株価の下がった割合で元本が削減されて償還されることになります。

ここに為替の影響ありません。

証券会社の社員であれば新入社員でも分かりそうな感じがします。

また「安全安心とは対極にある金融商品であると思われる」と言っていますが、株価が下がったら元本が毀損する可能性があるとして販売されている以上そんなこと言われるまでもないと思います。

あくまで投資なのでリターンを得るためにどのようにリスクをとるかという問題になります。

年率8%のリターンを得るために株価が半分にならなければ勝てるという勝負をしているというのが正しい見方ではないでしょうか?

普通に株を買えば株価が下がっていけば下がった分だけそのまま損失になります。
しかし半分にならなければ元本が確保されるのであればその方がよいと考えればこの手の仕組債はよい投資アイデアということになるのではないでしょうか?

そうすると仕組債は証券会社が裏で手数料を多く取っているから・・という話に必ずなりますが、仕組債は途中で売却することを想定しているわけではないのでマーケットからのプライスの乖離は許容するしかないと思います。

それよりも提示された条件で投資家として取り組んでもよいかどうかの判断の方が重要になります。

iPhoneはアップルの利益率が高いから買うのを控えた方がいいと考えることはないと思います。

仕組債は良くも悪くもエントリーしたらその後はできることはないので、エントリー時に決めたリターンが実現する可能性を吟味することのみに焦点をあてて考えればいいと思います。

条件の良し悪しを比べたいのであれば同時にいくつかの証券会社に同じ形の商品を提案してみればよいだけです。

それは証券会社の利益を減らすことが目的でなく投資家としてより有利な条件で投資を実行するための手段です。

ビジネスをやっていれば同じ商品を買う時にいくつかの業者に見積りを出したりしますし、家電を買うときにネットで他の会社の価格を調べるのと同じ行動です。

投資の目的はあくまで資産を増やすことなのでそのための手段を考えることにフォーカスすべきです。

金融機関の手数料の高さを気にするなら保険なんて何にも加入できません。

保険会社の利益が保険料の3%なんてことは絶対にありえないでしょう。

だからと言って必要な保険に加入しないといった結論にはならないと思います。
必要な保険で納得できる条件であれば皆さん契約しているはずです。

もちろんそれが世の中で誰が見ても最高の条件で加入していることは稀だと思いますが、それはすべての投資・消費について言えることだと思います。

スーパーで卵を買うだけでも必ずしも最安値スーパーで買えるわけではないのでこれは仕方ありません。

大事なことは欲しい結果に対して考えて判断することです。

投資を実際に行ったことがある方であればこのことは理解しやすいのではないかと思います。

そう思うと著者は本気で資産運用をしたことがないのではないかと思ってしまいます。

投資は継続することが最重要

珍しく仕組債を擁護するようなことを書きましたが、個人的には積極的にオススメというわけではありませんのでご理解頂ければと思います。

オススメできない理由は「継続することが難しい」という点にあります。

細かくはまた改めて書く機会があればと思います。