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バンクローンは有価証券ではない

レバレッジドローンとは、主に投資適格未満の信用力が低い企業に対して行われるローンのことをいいます。「バンクローン」とも呼ばれ日本の個人投資家もかなり保有していると思われます。

バンクローンは以前は銀行が保有しているローンを転売して、リスクを調整することを目的に始まりましたが、現在ではそもそも分割して販売するためにアレンジされることがほとんどになっています。

そのため銀行としても販売できるものをアレンジすることに主眼が置かれており、リスク評価がアバウトになっているのではないかとの懸念がそもそもありました。

今回の下記の記事はまさにそれを示していると思います。

投資家の訴えは、アレンジした銀行が借り手企業にネガティブな事情があることを知った上でローンをアレンジして投資家にはその事実を伝えなかった証券詐欺というものです。

おそらくこのローンはすべて販売し、銀行が保有しているものはないのでしょう。なぜならネガティブな事情を知ってポジションを抱えておくほど銀行はバカではないからです。

銀行側はそもそもレバレッジドローンは有価証券ではないから証券詐欺には当たらないので訴えに根拠がないと言っています。つまり、有価証券ではないから有価証券よりも情報開示が厳格に決められているわけではないので、借り手のネガティブな事情を知っていても説明する必要はないということになります。

つまり、これまでレバレッジドローンは情報開示が債券よりも甘いのに投資家はほとんど同じようなリスクレベルで取引していたことになります。

担保があるし、返済順位が高いからそれで調整されて同じなのはそんなもんでしょうという意見もあると思いますが、そもそも情報開示が十分にされていなければ本当の意味でのリスク評価をするのは難しいです。

もちろん、投資家としては自分で十分に調べてリスクを理解して投資をするべきであるなのでそんな訴えを起こすこと自体がおかしいという考え方もできますが、レバレッジドローンが販売するためにアレンジされているという実態がある以上、有価証券と同じ規制にすべきという主張も最もだとも言えます。

仮に有価証券と同じ規制にするのであれば、レバレッジドローンで調達できる企業はかなり減ることになり、銀行としては収益源の1つが大きく縮小することになります。一方で、銀行側の主張が通り、有価証券ではないから知っていても投資家に伝える必要がないという判断になれば、レバレッジドローンの評価方法が見直されることになると思います。

バンクローンファンドを保有している方は今年はこの手の市場でいろいろ問題が取り上げられていることに敏感になっておくべきと言えます。さらに言えばポジションを落としておくことを検討すべきだと思います。規制が入って価格が上昇するというのは考えにくい話ですので。