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ライザップPOに学ぶ失敗しないPOの選び方

先日かんぽ生命のPOがあり痛い思いをした方も多かったと思います。同社のPOについてはいくつか記事を書きましたのでそちらをご覧頂ければと思います。

今回は勉強の1つとして過去にRIZAPグループのPOを振り返ってみたいと思います。

概要は以下の通りです。

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このPOの主幹事はSBI証券クレディ・スイス証券という珍しい組み合わせでした。

個人投資家に強いSBI証券は分かりますが、なぜクレディ・スイスが共同主幹事になったのでしょうか?海外投資家へのアクセスを期待するなら分かりますが、なんとクレディ・スイスに引受の多くは国内投資家向けでした。しかもプライベート・バンキング部門で多くが捌かれたようです。

なぜこのような組み合わせになったかは多くの関係者が言っているように、大手証券会社が軒並み断ったというのが事実だろうと思います。なのでこのようなものに手を出さない方がいいというのは簡単ですがそれでは次につながらないので一般に分かる情報だけでなんとか判断できないかと考えてみたいと思います。

 

RAZAPのPOの問題は、資金調達の発表とほぼ同時に良いニュースを出しまくって株価が上昇したことにあると思います。同社の場合、①株式分割②記念優待③カルビーの松本氏の代表取締役就任、と業績に関係ないところで出せるものを全部出したという印象でした。その結果株価が上昇し、高いところで値決めがされ多くの資金調達ができるという結果につながります。資金調達としては大正解かもしれませんが、投資家から見たら迷惑な話です。

かんぽ生命の時も同じでしたが、調達した資金の使途以外の株価にポジティブな情報をPO直後に出す案件は触らない方がいいかもしれません。それを意識するだけで目の前の証券会社にとってのイベントに巻き込まれない投資行動がとれるようになるような気がします。

 

ちなみに公募価格1637円に対して、証券会社の引受価格は1532円と6.4%以上も下にあります。

これが証券会社にとっての手数料になります。高いように見えるかもしれませんが、これはすべて販売できない場合は証券会社が保有しなければならないリスクに対するものも含まれています。つまり証券会社としてはリスクが高ければ大きく割り引いてもらわないと引き受けられません。つまり証券会社としては引き受ける時点でシナリオを描いていてこの案件はリスクが高いと分かっていることになります。

値決め後に発表されるので販売している営業は少ないと思いますが、、、申し込んで割り当てられた後に目論見書が貰えます。その中に訂正事項分があり、その中に証券会社の引受価格がありますので確認することができます。すぐに見て連絡すればまだキャンセルできるはずですが、、実際のところは証券会社の対応次第というのが現実だと思います。 

訂正有価証券届出書 http://cdn.ullet.com/edinet/pdf/S100D4AH.pdf