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米ドル建ての調達市場の厚み

M&Aに絡んで大型起債が続いています。2兆円以上の発行は日本では考えられないですね、、円債でこれだけの資金を一発で集めるのは不可能ではないでしょうか?やはり米ドル建て社債市場の厚みは半端ではないと思います。

これだけのボリュームがあれば以前から何度かご紹介している生命保険会社の運用にとっては十分すぎると思います。これだけの優良銘柄であればクレジットリスクが拡大する可能性は低いですので、為替をヘッジしながら運用しても30年債なら2%近いリターンが期待できると思います。

日本国債の30年は0.5%程度、同年限の社債でこれだけ流動性があってリターンが高いものはないと思いますのでもしかしたら日本の機関投資家も爆買いしているかもしれません。

一方で個人投資家はこのような債券に手を出すのは相当の富裕層以外はあまりお勧めできません。なぜならクレジットリスクが低いということは金利上昇によるリスクが高いことを意味します。

つまり、既に信用状況がピカピカなのでこれ以上クレジットがタイトになる可能性はあまりないことから金利が上昇したらそのまま価格が下落することを意味するからです。

もしクレジットリスクがある銘柄であれば金利が上昇し、景気回復とともに業績が回復、それに伴ってクレジットが改善するというような銘柄であれば金利上昇による価格下落とクレジットの改善に伴う価格上昇が打ち消しあうという形で債券価格の下落を緩和することができます。また、現状で信用リスクを取って表面金利の高い債券に投資することはキャッシュフローが十分に得ることができるため長期保有でもメリットがあります。

価格が下落して逃げるに逃げられないのに、キャッシュフローも少ないという投資が債券にとっては最悪です。個人投資家は通常限られた資金で運用するのですから、一般によく知っている銘柄は金利上昇リスクを多く背負うことになることに注意を払うべきだと思います。

米国の利上げはもう打ち止めという雰囲気になってきましたが、まだ金利上昇リスクがある上、長期保有で魅力的な利回りになっていないことからあまりクレジットスプレッドのない銘柄への投資は資金の無駄遣いになると思います。