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仕組みを理解するシリーズ④【オプションの理解】

オプションと聞くと難しいと感じてしまいますね。正直私もよく分からない部分が多いです。なので説明できません。但し、証券会社の提案している商品というのはそんなに難しいものはないので最低限の理解という視点で少しお話したいと思います。

 

そもそもオプションというのは選択権のやりとりになります。

つまり「オプションを買う」ということは一定の条件下で選択権を行使できるようにするということになります。反対に「オプションを売る」というのは選択権を行使できる権利を相手に渡すことになります。

選択権を買うときは相応の対価を払う必要がありますし、逆に選択権を売るときは相応の対価を受け取ることができます。

保険をイメージしてもらえるとわかりやすいかもしれません。皆さんが保険料を払って何かあったときに保険金を受け取る権利を取得するのが「オプションの買い」、反対に保険会社から見て保険料を払ってもらって何かあったときに保険金を請求される状態になるのが「オプションの売り」です。

ここまで読んでもらって皆さんは投資をする際にオプションの「買い」または「売り」のどちらを選択したいですか?

(考え中・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

どちらを選びましたか?

もちろんマーケットによるというのが答えかもしれませんが、漠然と考えて「オプションを買う」方が良くないですか?だって支払うオプション料を最大損失にして無限のリターンの可能性があるんですから!損失を小さくして大きなリターンが得られる可能性があります。逆に、オプションを売ると一旦収入がありますが無限の損失の可能性を将来に残すことになります。ちょっと怖くないですか??なので個人的には断然オプションは買いたいですね!

皆さんはどうでしたでしょうか?私と同じようにオプションの買いの方が良さそうと思った方もいると思います。その皆さんに質問します。

では皆さんは証券会社からの提案商品の中からオプションの買いに相当するものを選んでいますでしょうか?

日経平均連動債とかEB債とか、為替連動債とか買ってませんか?

別にこれが悪いとは言ってません。でもこれらはオプションを売りまくって作られています。なので皆さんはもらえる金利の上限は決まっていても、損失は一定の条件が発生した場合元本リスクはゼロになるまであるはずです(実際にゼロになることは稀ですが)。

無意識に皆さんはオプションを売るという投資行動を取っています。分かってやっていれば全然問題ありません。戦略的に動いているということなので。

問題は証券会社としてはオプションを売る戦略の方がめちゃくちゃ儲かるのでこの手の商品設計にしていることです。なぜならオプションを買う場合はどこからか支払うオプション料を持ってくる必要があります。

例えばディスカウント債とオプションの組み合わせの商品があります。顧客が100万円の仕組み債を買うとします。そのうち95万円でディスカウント債を買って残りでオプションを購入します。すると顧客の資産は95万円は債券、5万円はオプションを買っていることになり、オプションで失敗してもディスカウント債を買っており満期を迎えれば100万円で償還されるイメージです。ここで証券会社が収益を得ようとするとオプションに使う5万円からもらう必要があります。例えば2万円もらうとすると3万円しかオプションを買う原資がなくなり顧客に提示できる条件はものすごく悪化します。そのため証券会社の収益はとても限られたものになります。

反対にオプションを売るとします。顧客が100万円を投資してもオプションを売れば売るほどオプション料が入ります。つまりオプションを売った瞬間は100万円が105万円とか110万円になります。そしてその中から証券会社は収益を取ることができます。通常オプション料は対象資産のボラティリティが大きい方が、つまりリスクの大きい方が高くなります。高いオプション料が得られれば証券会社が大きく収益を確保しながら顧客によく見える条件を提示することができます。そのため顧客も満足し証券会社も満足するという状況が生まれやすくなります。そのため証券会社は必死になってEB債を販売しようとします。1銘柄で十分でなければ参照銘柄を増やすことでさらに良い収益と顧客に見える条件を作り上げようともします。

しかしこれは将来のリスクを大きくしてこそ成り立ち、そのリスクは証券会社は一切負わず、顧客が負担することになります。

このような状況で提案する商品が決定されることが多いです。証券会社が儲かるからこの手の商品はやらない方がいいというつもりは毛頭ありません。戦略的にうまく使えばとてもいい商品です。売ったオプションの権利が行使されなければ利益になるのでその点ではリターンも出る商品だからです。

結論としてはきちんと戦略を練ってIFAの方は一生のお付き合いをする気持ちで商品を選んでほしいと思っているだけです。そして投資する方もそのような担当者と相談してよりよい運用手法を探してほしいと願っています。